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TATEYA

[ TATEYA ]

ホテル・旅館・ゲストハウス

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さあ見て
みよう!

旅人とまちのあいだに
ひとつの星を灯す。

最近、とある講演会で、「デザインとはラブレターである」と聞きました。そうであるならば、誰かの背中をそっと押したり、わかりにくい挑戦の芽を、やわらかくしたり、おいしくしたり、食べやすくしたりして、目にみえる形にしてあげる。迷ったときに、立ち戻れる。ウェブサイトは「応援歌」のようなものじゃないかと思っています。総合建設業「エムゼック」(大分県中津市)の、次期3代めである中嶋佳奈恵さんのあたらしいチャレンジは、宿泊業。モンブランでは、エムゼックのブランディングにつづいて、中津駅近くに誕生する「TATEYA」というホテルの、はじまりのお手伝いをしました。

さあ見て
みよう!

「素敵な建物をつくってファンを増やす」
「見た目だけでなく、永く愛着をもてる建物を増やす」
「暮らし方や働き方、過ごし方など、地方での選択肢を増やす提案をしたい」

最初に見せていただいた企画書にはこうありました。佳奈恵さんにより導きだされたコンセプトは、「泊まれる観光案内所」。これには、うなりました。しばしば「何もない」と言われ、価値を磨ききれていないまちのよさを磨き、発信する場所。地域のホテルが、まちを支え、さまざまな人・もの・ことを巻き込みながら、新たなつながりを生み出すイメージが浮かびました。何よりキャッチーで覚えやすく、すごくいいなと思ったのです。この「ありたい姿」を、ウェブのコンセプトに落とし込むとこうなりました。最初の提案書にかかげたことばは、「中津の星になれ」。中津のまちを照らすあたらしい「星」のように、自らが道しるべとなって、まちを照らす場になるように。ステートメントには、佳奈恵さん自身の姿を映しました。

 

 

中津の星になれ。

TATEYAのある中津駅周辺は、
周囲4キロほどのこぢんまりとしたエリア。
とてもちいさなまちです。
「ローカルな建設会社が、
地元にソーシャルホテルをつくったら?」
そんな仮説を立てたあの日から、
私たちの夢は走りはじめました。
TATEYAが中津のハブとなり、人が、こころが、動き出す。
つながりが生むコミュニティが、このまちをもっと豊かにする。
大好きな地元の、そんな未来を描いています。
ひとりでは達成できないことも、みんなとだったらできるかも?
そう信じているから、変化をおそれず、星になる。

“泊まれる観光案内所”、開設します。

 

初回打ち合わせを兼ねて、中津の魅力を一緒にさぐる、まち歩きツアーから、今回のプロジェクトははじまりました。TATEYAが建つエリアは、中津駅周辺、周囲4キロほどのちいさなまち。たしかに田舎。規模もちいさい。だけどそこには、人も、食も、歴史も、文化も。コンテンツがぎゅっと詰まっていて、佳奈恵さんが目指す「地域のつながりから生まれる心地よい滞在」がほんとうに実現できそうなポテンシャルがある、と改めて感じたのです。

世界はせまい、地元は宇宙だ。

このささやかで、愛すべきローカルを「中津という星(惑星)」になぞらえた、キービジュアル。お願いしたのは、中田馨さんです。馨さんにはロゴも担当していただきました。ピンクの惑星が印象的な「中津の星」は、フロントの大きな壁画に印刷され、ホテルの顔にもなっています。フォトグラファーの穴見春樹くんとは、まちを旅したくなる映像を一緒につくりました。サイト内では、「観光案内所」の名のとおり、「みんなでつくる観光案内書」を特設ページで展開。中津ツウから口コミをあつめ、ウェブガイドブックを完成させました。

佳奈恵さんは、家業である老舗建設業のアトツギです。いまも現場に立ち、社内改革をやり抜き、建設業を「まちづくり創造業」とポジティブに変換している。愛する地元をあきらめていません。「発信が苦手」と嘆いていたのが、うそのよう! いまは毎日更新されるInstagramから、中津でふんばるたくさんの仲間たちとともに、楽しそうに活動する佳奈恵さんが見られます。佳奈恵さん、君こそスターだ。モンブランは、そんな佳奈恵さんと、TATEYAのことが、大好きです。一緒に走れたことを、誇りに思います。そしてこれからも、TATEYAの星が輝き続けることを、願っています。

クライアント
株式会社M-ZEC
ディレクション
竹田京司
プランナー・コピー・文章
福永あずさ
ロゴデザイン・イラスト制作
Kaoru Nakada
スチール撮影・動画制作
穴見春樹
WEBデザイン
亀山真櫻
サイト構築/CMS構築
大瀬良衣理