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カネックス刃物工業
[ Kanex ]
メーカー・製造業
さあ見て
みよう!
どんなかたちにも、
なってやる。
ものづくりに携わる町の工場が、あたらしい時代を、社会を牽引する原動力になる。その可能性を探る時代だ。
企画のはじまりは、長いあいだ、地域の産業を支え続けてきたその技術をずっと継承してきた職人たちの姿を目にしたことからでした。
寡黙に目の前にある製品に向き合う人のまなざし、美しく道具が整頓された、ごみひとつ落ちていない作業場、すれちがうたびに交わされるあいさつ。
ひとつひとつが、ものづくりに対する真摯な姿勢につながり「なんて美しいんだ」と感動したことが、企画の核となりました。
時代は変化しても、変化しないものがある。
そして、その変化しないものこそが、時代を変える原動力になるのではないだろうか。
「なにか」を生み出す刃物をつくることが、つぎの時代をつくる「なにか」になれるはず。
テーマとして掲げた「どんなかたちにも、なってやる」にはものづくりの町工場が、つぎの時代に生み出す決意表明のようなものを込めました。
この企業を応援したい、という
気持ちで動いたブランディング
ブランディングって、企業の思いや考え、哲学を表現すること。なのですが、今回のwebサイトリニューアルに伴うブランディングは、「町工場のかっこよさをいろんな人に知らせたい」という気持ちが動いて、その考えのもと突っ走っています。
最初に現場に入ったときに、まずその現場の整頓された美しさに目がいきました。工場自体は長いこと使われて古いのですが、ずっと大切に使い、受け継がれている機械類は、ていねいに整備されている。どれだけ大事に使われているのか、すぐにわかりました。おいしい料理店の厨房が、いつもピカピカに磨かれているように、いいものづくりはこのような美しい現場から生まれていくんだと、実感しました。
その現場から生み出される産業用刃物は、切れ味はさることながら、そのフォルムもうっとりとするほど美しい。刃物が削り出すものがどんなものか理解を深めるごとに、その「かたち」には理由があることを知りました。(ほんのちょっとですが)いろんな「かたち」をつくりだす刃物をつくってきた企業が、自分たち自身がどんな「かたち」にもなれる可能性があるんだと、素直に思ったことを核にしました。
日本の、世界のものづくりに一石を投じる企業であってほしい、という願いも込めています。
「どんなかたちにも、なってやる」のコンセプトのもと、かたちのアウトラインをはっきりと映し出す「光と影」「影がつくりだすかたち」を、ビジュアルのメインとなるショート動画、webサイトのコンテンツに盛り込んでいきました。
カネックス刃物工業のものづくりに対する真摯な姿勢、その姿勢からつくりだされる精度の高い製品について、しっかりと伝えられるようにシンプルなページ構造にこだわりました。特別コンテンツとして同社がつくっている刃物が、実際どのような製品づくりに生かされているか、わかりやすく解説するコンテンツを設置。採用も視野に入れたwebサイトの構成です。
イメージムービーは、いろんなかたちを浮き彫りにする光と影が生み出す「シルエット」をテーマに制作。ひたむきに製品づくりに向き合う職人の姿、できあがりの精度を確認する投影機など、効果的に光と影をとらえた動画の構成に仕立てました。多くを語らずとも、職人の仕事に向き合う姿から、カネックス刃物工業のものづくりに対する考え方、姿勢を伝えられるような動画です。とにかく、かっこいいんです。
家具や建具を削る産業用の刃物を製作するカネックス刃物工業は、その技術力を生かして新たな産業、新たな素材へのチャレンジをはじめています。
”柔軟に”新しい業界に挑戦する同社の姿勢とともに、精度の高い”硬い”技術を日々磨いていることを表現。硬い刃物をつくる、企業の柔軟な発想や対応力。
その真逆ともいえる要素をひとつのデザインに落とし込んだロゴを制作しました。ユニフォームや、クライアントに納品する同社の製品にも刻印されます。このロゴが、すべての制作物を串刺しにつないで、カネックス刃物工業の顔として大きな役割を果たしています。
- クライアント
- カネックス刃物工業株式会社
- ディレクション
- 竹田京司
- プランナー・コピー・文章
- 山内陽子
- ロゴ・グラフィックデザイン
- 杉村武則
- 動画制作
- 穴見春樹
- スチール撮影
- 穴見春樹・山口亜希子
- サイト構築/CMS構築
- 松髙泰市
- WEBデザイン
- モンブラン