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読みます?
ほう!

みなさん。
仕事や人生で大切なものはありますか?
みなさん。
仕事や人生で守りたいものはありますか?
お金?
友達?
家族?
うん。
それも大事。
とても大事よ。
でも、絶対に裏切らない。
確かなものがあるってことを今日はみんなに伝えたい。
それは、
筋肉。

僕はみんなをガチムチにしたいと思っている。

僕は筋トレは全ての人類に必須の理であると思っている。
異論は許さない。
でも、こんなこと言ったら友達はおろか家族からも一定の距離を置かれかねないので
普段は口に出さない。
ちょっとずつ、ちょっとずつ
筋トレ沼に沈めていくのだ。
そして僕はモンブランのみんなを沼の奥底へ沈めたいと計画していた。
最初のターゲットはモンブランのクールコア大瀬良だ。
今まで、筋肉の話をすると
地蔵のように意識を飛ばしていた彼女だが
僕の着実な洗脳活動によって今では中村アンの腹筋を目指して厳しいトレーニングを自らに課しプロテインを購入するまでに成長した。
あとは僕の作戦どおり。
大瀬良さんがモンブランの飲み会で他のメンバーに筋トレの素晴らしさを語り始める。
そして、ボスはこう言った。
「いいね~毎週水曜日にジムにあつまろう」
全てはズートリの手の中なのだ。

ズーザップはきつい。

僕のモットーは
「必ず筋肉痛にさせる!」
ことだ。
ジムに集まったメンバーは4人
ボス、大瀬良さん、江藤くん、亀ちゃん。
これから皆さんには地獄を経験してもらうことになる。
でもこれは最高の肉体を手に入れるために乗り越えなければならない儀式。
ちなみに亀ちゃんは一人だけスピードスケートみたいな格好で来た。ワロタ。
たっぷりストレッチをしてもらったあとに
初回なので、まずはサーキットトレーニングから始めることに
「30秒運動して20秒休む」を1セットとし、皆の体力に合わせてセット数を重ねていく。
この日は全身筋肉痛を味わってほしかったので
腹筋→背筋→腕立て→スクワットとセットを組んだ。
サーキットが終わった頃
江藤くんの顔色が薄い紫色になっていた。
「よぉ~し!いいぞ!その調子だ!(江藤くんはそろそろギブアップだな)」
僕は無理はさせない!なぜなら次から誰も来なくなるからだ!
我ながらハイクラス・ディレクション。
しかし、僕は気づかなかった。
地黒のボスの顔色の変化に。




その後、ダンベルを持った足の筋トレを始めた。
ダイエットや基礎体力づくりで一番効果的なのは下半身のトレーニングなのだ。
ちなみに大瀬良さんと亀ちゃんは異常な脚力を持っていた。
二人共、レッグプレスでいきなり100キロ上げたのだ。
(レッグ姉妹と名付けよう。)
そして
ダンベルスクワットとランジを交互に行っている時に異変は起きた。
ボスの様子がおかしい。
目に力がない。
波打ち際に打ち上げられた魚みたいな顔をしているのだ。
そして、スクワット終了と同時にボスは
「ちょっと水を買ってくるわ」
と外に行った。
そして
その後、
ボスは帰ってくることはなかった。

諦めたら、そこで、ガチムチは終了ですよ。


僕は正直、
「二回目は無いかもしれないな。」
と思っていた。
外で待っていたボスの顔色は正露丸みたいになってたし
みんな午後からロクに仕事ができなかったと報告があった。
もちろん、次の日は全身筋肉痛だ。
「来週からまたひとりぼっちかぁ~」
僕は一人、
秋空を見上げながらプロテインとBCAAを摂取した。




次の週の水曜日。
僕はいつものようにいつもの時間にジムでストレッチをしていた。
すると
「おはよう!」
「今日はお手柔らかに!先生!」
「次の日の筋肉痛やばかった~」
「階段が地獄でした」
続々とジムにログインするモンブランのメンバー
みな、筋肉に飢えた野犬のような目をしていた。
僕は感動で大胸筋がパンプした。
「クッ!おまえらぁ~今日もバッキバキにトレーニングするぞぉ~」
「イエス!イエスイエス!レッツマッスル!!ライフイズマッスル!」




そして、モンブランは・・・・

あれから、10年の月日が流れた。
県立体育館で始まったズーザップは今では
市内に大きなジムを構えている。
大瀬良さんは
重量を上げる喜びが中毒になりスクワットとデットリフトで女子の日本記録を樹立した。
当初、中村アンを目指していたがもうその面影はない。
大阪なおみだ。
塩顔イケメンだった江藤くんは
サーキットトレーニングにハマった結果
今では世界中の山々を裸足で駆け回っている。
ほとんど日本に帰ってこないが、たまに帰ってきた時に足の裏を触らせてもらったが像の皮膚みたいで気持ち悪かった。
亀ちゃんは
今、アメリカに居る。
トレーニングの成果を試したいと始めた総合格闘技でその才能を開花し
日本人女子初のUFCチャンピオンとしてベルトを守り続けている。
ボスは
筋肉の限界を追求し一日20時間のトレーニングを自らに課した
その精神力は常にギリギリまで肉体を追い込み続けた。
その時の口癖は
「俺は一日を30時間にすることができる」
だった。
海外のわけのわからないサプリメントを飲みまくり
限界を突破し続け、、、、、三年前に、、、、、
ボスの最後の言葉は
「カリーがたべたい」
だった。
僕は、みんなに伝えられたのだろうか?
トレーニングの素晴らしさを
モンブランの業務内容は随分前にトレーニングしかしていない。
時折感じるのだ。
あの時、みんなをジムに誘わなければ
違う未来になっていたのではないかと・・・・
しかし、もう全ては遅すぎた
僕はただ、一緒にトレーニングをする仲間が欲しかっただけだった。
みんな・・・
まぢ、ごめんょ。
※ズーザップはまだ三回目だけど、皆ストイックすぎてマジでこんな未来なるんじゃないかな~思ってやまないズートリ野田。